




「ペットは家族」という考え方が当たり前になった今、
飼い主にもしものことがあったとき、大切なペットの行く末をどう守るかが大きな課題として注目されています。
そんな中で広がりつつあるのが、「ペットの終活」という新しい考え方です。
ペット終活を行うことで、ペットに安心できる暮らしを残し、飼い主自身も「この子を残していくかもしれない」という不安から解放され、心の負担を軽くすることができます。
本記事では、初めての方にもわかりやすく、以下のテーマを順を追って解説します。
- ペットの終活とは何か
- エンディングノートの書き方と活用法
- ペットの葬儀・供養の選択肢
- 信託・遺言・保険といった法的・経済的な備え
- 今すぐできる実践のためのチェックリスト
「まだ早いかもしれない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、終活は元気なうちにしか始められない準備です。
ペットの未来を守ることは、今のあなた自身の安心にもつながります。
まずはこの記事を通して、「ペット終活の第一歩」を一緒に学んでいきましょう。
また、 終活協議会では、『ペットの終活ガイドブック』を無料配布中です。是非ご活用ください。

目次
第1章 ペット終活とは?必要性と背景
ペット終活は「大切な家族の未来を守る」ための準備
「ペット終活」と聞くと、「自分の死後に備えるもの」と思う方が多いでしょう。
しかし実際には、今と未来の両方に安心を作るための準備です。
ペットは私たちの家族であり、かけがえのない存在です。
一方で、飼い主の高齢化や単身世帯の増加により、「もし自分に何かあったら、この子はどうなるのか?」という不安を抱く人が年々増えています。
ペット終活は、そんな不安を解消し、飼い主とペットの双方が安心して暮らすためのライフデザインです。
病気や災害、入院、そして死後に至るまで、ペットの生活が途切れないようにするために、できる準備を一つずつ整えていくことが目的となります。
ペット終活が必要とされる社会的背景
ペットブームのピークを経て、現在は「長生きするペット」と「高齢の飼い主」が増えています。
犬や猫の平均寿命は15年前よりも2〜3年ほど延び、20年近く生きるケースも珍しくありません。
それは嬉しいことですが、同時に「自分よりペットの方が長生きする」可能性が高まっています。
また、単身世帯・高齢世帯が増える中で、
- 入院・介護施設入居などによって一時的に世話ができなくなる
- 飼い主が亡くなった後、引き取り手が見つからない
といった課題が現実的な問題になっています。
ペット終活は「万が一の時にもペットを守る」だけでなく、
「いまの暮らしをより安心して楽しむ」ためのライフプランとして位置づけられるようになっています。
第2章 ペットエンディングノートの書き方と活用法
エンディングノートは「あなたの想い」を伝える設計図
ペット終活の第一歩は、「ペットエンディングノート」を書くことから始まります。
これは単なるメモではなく、飼い主の想いと、ペットに関する具体的な情報を残すための設計図です。
たとえば以下のような項目をまとめておくと、もしもの時に次の飼い主や家族が迷わずお世話を引き継ぐことができます。
書くべき基本項目の例
- ペットのプロフィール(名前、性別、年齢、誕生日など)
- 性格や好きな遊び、苦手なこと
- 食事の種類、アレルギーや投薬情報
- かかりつけの動物病院や医療履歴
- 保険やマイクロチップの有無
- 緊急連絡先(家族・信頼できる友人など)
これらを記すことで、「この子のことを一番わかっているのは私」という想いを、次の世代に残すことができます。
ノートの形式と選び方
最近では、ペット専用の終活ノートやオンライン記録ツールも増えています。
紙のノートは書きやすく手軽ですが、火災や紛失のリスクもあるため、
デジタルと併用するのもおすすめです。
- 手書きノート:想いを残しやすく、写真やイラストも添えられる
- デジタルノート:共有・更新が簡単で、家族とも連携しやすい
どちらを選ぶ場合でも、「誰が・どこに保管しているか」を明確にしておくことが大切です。
終活協議会では、『ペットの終活ガイドブック』を無料配布中です。是非ご活用ください。

書き方のコツ
- 完璧を目指さない:思い出すところから書き始めてOK
- 定期的に更新する:食事や医療内容は年単位で変化します
- 「ありがとう」の言葉も添える:感情的なメッセージは家族にとって心の支えになります
エンディングノートは「書いて終わり」ではなく、「更新しながら育てていく記録」です。
その積み重ねが、ペットの安心へとつながります。
第3章 ペットの葬儀と供養の選択肢
ペットの葬儀を考えることは「命の尊厳」を守ること
ペットを見送るとき、「人と同じようにきちんと供養したい」と考える飼い主が増えています。
葬儀を行うことで、気持ちの整理がつき、ペットの存在を形として残すこともできます。
ただし、「葬儀費用」と一口に言っても、火葬までの費用と、その後の供養方法による費用は異なります。
ここでは、葬儀の流れと供養方法ごとの特徴を整理してみましょう。
主な葬儀(火葬)方法と費用の目安
- 個別火葬(立ち会い)
飼い主が見届ける形で火葬を行い、遺骨をすべて持ち帰る方法。
最も一般的で、平均費用は小型犬・猫で3〜5万円前後。
遺骨を手元供養にする方が多いです。 - 合同火葬
複数のペットをまとめて火葬し、遺骨を合同供養塔に納める方法。
費用は抑えられ、1〜2万円台から依頼可能です。
遺骨を持ち帰ることはできませんが、宗教的な供養が行われる場合もあります。 - 訪問火葬(移動火葬車)
専用車が自宅まで来て火葬を行うスタイル。
立ち会い・返骨も可能で、小型犬で3〜6万円前後が目安です。
高齢の飼い主や、外出が難しい場合に人気です。
供養方法によっても費用は変わる
火葬後の「供養の仕方」によって、その後にかかる費用や維持費が変わります。
以下は代表的な供養方法と、それぞれの特徴・費用感です。
供養の方法 | 概要 | 費用の目安 | ポイント |
---|---|---|---|
自宅供養 | 遺骨や遺毛を手元に置き、仏壇やメモリアルコーナーで供養 | 遺骨壷・仏具代で数千〜1万円程度 | もっとも身近に感じられる方法 |
納骨堂供養 | ペット霊園や寺院の納骨堂に安置 | 初期3〜5万円+年間管理費5千〜1万円 | 他のペットと一緒に供養される安心感 |
合同供養塔 | 多くのペットが一緒に埋葬・供養される | 初回供養料1〜3万円前後 | 費用が抑えられ、宗教儀式を伴うことも |
樹木葬・散骨 | 自然に還すスタイル。樹の下や海洋へ散骨 | 2〜5万円前後 | 「自然と共に眠る」考え方が人気上昇中 |
供養の方法によって、「一度きりの費用」か「継続的な管理費が発生するか」も異なります。
特に霊園や納骨堂を利用する場合は、年間管理費の有無と金額を事前に確認しておくと安心です。
ペット霊園や葬儀社の選び方
- 動物取扱業登録があるかを確認
- 見積もりを複数取り、追加費用の有無を確認
- 口コミや実績、スタッフ対応の丁寧さをチェック
葬儀は「安ければ良い」というものではありません。
最後の時間をどう過ごしたいか、どんな形でお別れしたいかを考え、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
第4章 ペット信託・遺言・保険による法的・経済的備え
ペット信託とは?仕組みと特徴
「ペット信託」とは、飼い主が亡くなった後に備えて、
信頼できる第三者(受託者)にペットの飼育費を託す仕組みです。
信託契約によって、預けた資金が飼育のためだけに使われるように法的に管理されます。
これは「お金の面での安心」を確保する最も確実な方法の一つです。
→ 詳しくは:ペット信託とは?料金・メリット・注意点を徹底解説
遺言書にペットへの想いを残す
遺言で「〇〇さんにペットを託す」「〇〇万円を飼育費として使う」と明記しておくと、
相続人や親族間のトラブルを避けることができます。
ただしペットは「物」としての扱いになるため、
直接「相続させる」ことはできません。
そのため、遺言と信託を組み合わせるケースが増えています。
ペット保険や貯蓄も「生前対策」の一部
老犬・老猫になると医療費が増え、思わぬ出費も起こりがちです。
ペット保険や専用の積立貯蓄を用意しておくことで、
いざという時にも安心して治療を受けさせられます。
身元保証サービスとの連携
飼い主が入院や死亡した際、ペットの引き取り・世話・供養までをサポートする
身元保証付きのペット終活サービスも登場しています。
サービスについて詳しく知りたい方はお気軽にご連絡ください。

第5章 ペット終活の始め方チェックリスト
終活を始めるとき、「何からやればいいかわからない」という方が多いでしょう。
以下のリストを参考に、できることから一つずつ進めてみてください。
✅ エンディングノートを書き始める
✅ かかりつけ病院・緊急連絡先を整理する
✅ 引き取り先(家族・友人・団体)を検討する
✅ 飼育費の目安を確認し、信託や貯蓄を考える
✅ 葬儀・供養の希望をメモする
✅ ノートや書類の保管場所を共有する
これらを整えることで、ペットも飼い主も安心して日々を過ごせます。
第6章 まとめ|ペットの終活で「今」を安心に変える
ペットの終活とは、「別れの準備」ではなく、「一緒に生きる安心をつくる」ことです。
エンディングノートや信託、葬儀の準備は、あなたの想いを形にする手段にすぎません。
大切なのは、「この子の幸せを最後まで守りたい」という気持ち。
その想いこそが、終活の出発点です。
もし「どこから始めればいいか分からない」という方は、
まずは無料の「ペットの終活ガイドブック」から始めてみてください。
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監修

- 一般社団法人 終活協議会 理事
-
1969年生まれ、大阪出身。
2012年にテレビで放送された特集番組を見て、興味本位で終活をスタート。終活に必要な知識やお役立ち情報を終活専門ブログで発信するが、全国から寄せられる相談の対応に個人での限界を感じ、自分以外にも終活の専門家(終活スペシャリスト)を増やすことを決意。現在は、終活ガイドという資格を通じて、終活スペシャリストを育成すると同時に、終活ガイドの皆さんが活動する基盤づくりを全国展開中。著書に「終活スペシャリストになろう」がある。
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