2023年4月10日

【終活】身辺整理の手順やスムーズに整理するコツを紹介

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終活の一環として生前、自身の周りの「物・財産・人間関係」等を整理する事で、遺された家族が後片付けや手続きを円滑に行える様にする「身辺整理」の目的やメリット、やるべき事、手順等について紹介します。

「身辺整理とは何か?」大まかな意味を知る方は多いですが、終活として身辺整理の具体的な内容を理解していない方がまだまだ多いです。その為、身辺整理の本質を分かりやすくお伝えします。

終活として身辺整理を行う目的やメリット

まず初めに、身辺整理を行う目的やメリットについて紹介します。「残された遺族の負担を軽減する事」「老後を健やかに過ごす事」が、身辺整理の目的やメリットの根幹になります。]

1.遺品整理の負担を減らす

自身が亡くなった後に残される遺品や文書をあらかじめ整理しておく事で、遺族が遺品整理をする際の負担を減らす事ができます。

また、生前では処分できなかった物を遺品整理業者へ依頼する場合、生前のうちに処分できる物をあらかじめ処分しておけば、依頼時に費用の負担を抑える事もできます。

2.意志表明する事ができる

身辺整理を通じて自身の「意志」を整理する時間ができるので、遺族への気持ちや想いを正確に伝える事ができます。その為、遺族が困惑しない様に遺品整理や相続等の「手続き」を円滑に
進めて行く事ができます。

また、大切な人達との思い出を振り返りながら、遺言や遺品を通じて「感謝の気持ちや想い」を伝える事もできます。

3.安心した老後を迎える為の準備

身辺整理は、自身が亡くなった後に遺族が困らない様、準備を整えておく事です。遺族に
対して「亡くなった後の不安や心配」を生前に軽減できれば、自身の気持ちが楽になり、
安心した老後を迎える事ができます。

また、長い間会っていない友人やお世話になった人の連絡先を整理する事も、安心した老後を過ごす為に大切な「人間関係の身辺整理」です。大切な友人や知人との近況報告や昔話を
語り合う事は、老後のかけがえのない時間です。

身辺整理する「物事」を紹介

身辺整理を行う際に「整理する物事」を紹介します。以下で紹介するのは、順番通りに整理しなければいけないと言ったルールはありません。整理しやすい物事から取り組んで頂ければと思います。

1.重要書類の整理:
保有する重要書類(保険証、住民票、戸籍謄本、年金手帳等)を一箇所にまとめて整理する事で、遺族が手間を掛けずに死後の様々な手続きができる様になります。

2.ログイン情報の管理:
現代社会では、多くの人がネット上のサービスを使用しています。生前に自身が使用しているネットサービスのログイン情報をエンディングノート等にまとめて、遺族に伝えられる様にしましょう。

3.資産の管理:
生前に自身が保有している資産(預貯金、有価証券、不動産、車等)を整理しておく事で、遺族がスムーズに手続きを進める事ができます。

4.連絡先の整理:
自分が亡くなった後に、連絡を取る人や団体の連絡先を整理する事は重要です。保険会社、年金事務所、銀行、弁護士、税理士、医師等の連絡先をまとめておいてください。

5.人間関係の整理:
人生を振り返り「心の整理」を行い、人間関係を円満に終わらせる為には人間関係を整理する事が重要です。会いたい人や葬儀の際に連絡して欲しい人は、リストを作成しておきましょう。

6.ペットの処置:
ペットを飼っている場合、自身が亡くなった後のペットの処置について意志を残す事が
できます。「ペットを誰に引き取ってもらうか」「残されたペットに対してどの様な
ケアをして欲しいか」等を明確にしておく事が重要です。

身辺整理を進めて行く手順を紹介

身辺整理を進めたくても手順が分からず、お困りな方へ。身辺整理を円滑に進めて行く為の手順を紹介します。

STEP1.目標を決定する:
身辺整理を始める目的は上記で説明しましたが、身辺整理を始めるきっかけは人それぞれ
違います。その為、最初に身辺整理の「目標」を明確にしましょう。自身で「どの様な状態に整理したいのか?」「どの程度整理を行いたいのか?」を決めます。

STEP2.全体を把握:
決めた目標に対して、どの程度の物があるのか全体像を把握します。これにより、整理する
範囲や作業時間の配分を明確化しやすくなります。

STEP3-1.分別する:
全体を把握したら、身辺整理する全ての物品を一つずつ見直し、「必要な物、不要な物、
処分方法が必要な物」を分別します。不必要な物は「ゴミ、リサイクル、寄付、売却」等の
方法で処分する事ができます。

STEP3-2.資産内容をまとめる:
自身の死後に相続する資産(預貯金、有価証券、不動産、車等)を整理して、資産内容を
リストにまとめます。

STEP3-3.連絡先やネットのデータをまとめる:
「友人や知人や団体等の連絡先」「ネットサービスのログイン情報」を、エンディング
ノートやリストにまとめて、PCに保存されている必要なデータはハードディスクへ
保存します。

STEP4.用意する物をリストアップ:
分別やまとめ作業が終わったら、整理に必要な物を用意しましょう。
※「ゴミ袋、段ボール箱、収納ボックス、ラベル、ノート(エンディングノート)、筆記具、必要書類、まとめたリスト」等を用意

STEP5.収納方法を決める:
必要な物を残し、収納方法を決めます。「どこに何があるのかすぐに分かる様に収納する」「有効に活用することができない空間や場所を作り過ぎず綺麗に収納する」方法を考えましょう。
※「収納ボックスにラベルを貼る」「整理棚・整理した物の場所を直ぐに把握できる様
ノートに記述」

STEP 6.整理開始:
収納方法を決めたら実際に行ってみましょう。時間を設定して必要な物・不要な物を片付けて、
必要な物を収納スペースに整理して行きましょう。

STEP 7.メンテナンス:
身辺整理が終わった後も整理された状態を維持する為に、定期的にメンテナンスの時間を
取りましょう。
※毎日10分間を整理の為に使う、半年に1回整理した場所を全てチェックするなど、生活の支障にならない様にメンテナンスの時間を作る

身辺整理を始めるおすすめのタイミング

身辺整理を始めるのはいつからが良いかお悩みの方へ。身辺整理を始めるおすすめの
タイミングを紹介します。

「直ぐにでも身辺整理を始めたい」とお考えの方は「今から始める事」を推奨しますが、「何かしらのタイミングで身辺整理を始めよう」とお考えの方であれば、以下のタイミングに合わせて始める事をおすすめします。

1.季節の変わり目や新しい年を迎える前

季節の変わり目や年末年始の前に身辺整理をする事で、衣替えや大掃除と合わせて新しい
スタートを切る為の準備ができます。心機一転、新たな気持ちで身辺整理を始めて行きましょう。

2.「引っ越し・転居先に移る前」や「リフォーム検討時」

自宅環境の変化があるタイミングに身辺整理を始める事で、必要な物と不要な物を精査しやすくなる為、不要な物をスムーズに処分する事ができます。

間取りに合わせた「新しい住環境」を基準に収納方法を考える事で、円滑に身辺整理を進めていく事ができます。

3.定年退職後の時間に余裕ができた時

定年退職後は新たな人生のスタートであり余暇が増える為、このタイミングで身辺整理を始める人は多いです。

4.子供が独立した時

子供が家を出て独立すると、生活環境が大きく変わります。このタイミングで身辺整理を
始める事で、不要な物を整理して新たな生活環境に適応しやすくなります。

また、子供が家を出る事は寂しさがありますが、空いた部屋のスペースを有効活用する事ができます。

身辺整理を行う際の注意点

身辺整理を行う際の注意点を複数紹介します。事前に注意すべき内容を把握しておく事で、トラブルや面倒な事を回避して行きましょう。

1.余裕をもって時間をかける

身辺整理は、時間を掛けて行う事が大切です。早く終わらせたいが為に急いで行うと、
大切な物を見落としてしまったり、処分方法を誤ってしまったりする事があります。
時間に余裕を持って慎重に身辺整理を始めましょう。

2.処分方法を検討する

不必要なものを処分する際には「ゴミ・リサイクル・寄付・売却」等、様々な方法があります。処分方法を検討する際には、環境や条件に配慮した方法を選ぶ様にしましょう。

3.相続人とのコミュニケーションは丁寧に取る

身辺整理時に相続人と「問題や疑問」が見つかった場合は、密にコミュニケーションを
取りながら解決する事が重要です。相続人とのコミュニケーションを怠ると、トラブルに
発展する恐れがあります。

4.安全に処分する

身辺整理の際には、危険物や廃棄物がある場合があります。化学物質や危険な電化製品等が該当します。これらの物は、安全に処分する必要があるので注意が必要です。

5.身分証明書や大切な書類の取り扱いには注意する

身分証明書や大切な書類を失くしてしまう事で、トラブルになる可能性が非常に高いです。整理する際には紛失しない様に注意し、必要な物を取り出したい場合は、直ぐに出せる様に整理する事をおすすめします。

6.健康への影響に留意する

身辺整理は、長時間座って作業する事もある為、腰痛や肩こり等の健康問題を引き起こしてしまう事があります。その為、整理作業中には適度に休憩を取ったり、姿勢に気を付ける様にしましょう。

身辺整理は穏やかな老後を過ごす為の大切な時間

身辺整理について紹介してきましたが、「日々の生活で整理する余裕が無い」「想像以上にやる事が多くて自分にできるのか不安」と思う方もいらっしゃるかと思います。

「時間が無い」「大変そうだから落ち着いてから」と後手になってしまうと、本格的に身辺整理をやらないといけなくなった時には作業量がさらに増えて、体力が追い付かなくなってしまい、今よりも苦労する可能性があります。

終活における身辺整理は、万が一の場合に備えて家族に迷惑を掛けない為にも、元気なうちから始める事をおすすめします。

また、自身の老後をより豊かに過ごす為にも、時間に余裕を持って身辺整理を始めてみませんか?

身辺整理について「お困りな方」「ご不明な点」がございましたら、お電話からお問い合わせください。当社専門スタッフが身辺整理について、誠心誠意ご相談にお答え致します。

監修

菊田あや子
菊田あや子終活協議会理事
下関市出身、日本大学芸術学部放送学科卒業。
在学中にラジオでプロデビューしワイドショーリポーターで全国を飛び回る。90年代のグルメブーム以降、「日本一食べている女性リポーター」となりグルメ・温泉・旅番組で、持ち前の明るいキャラクターで活躍。
近年は「食育」「介護」等の内容で全国に講演活動中。
2020年最愛の母を94歳で看取り、一般社団法人終活協議会と出会い理事に就任。
還暦のおひとり様であり終活の必要性を広く発信中。

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