死後事務委任契約に必要な費用はどのくらい?相場と抑えるコツ

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身近に頼れる家族がいない、あるいは家族に迷惑をかけたくないという思いから、死後の手続きを第三者に依頼する死後事務委任契約を検討し始める方が増えています。

しかし、死後事務委任契約の費用の仕組みが複雑で、何にいくら払うのかが見えにくいのが現状です。

本記事では、死後事務委任契約の費用の内訳と相場、支払い方法の特徴、費用を抑えるコツをわかりやすく解説します。

1. 死後事務委任契約に必要な費用の内訳と相場

死後事務委任契約に必要な費用は、大きく分けて以下の4つで構成されます。

  • 契約書の作成費用
  • 公証役場手数料(公正証書の作成にかかる手数料)※作成する場合に発生
  • 死後事務執行報酬((死亡後の各種手続きを代行・執行するための報酬))
  • 預託金(実費)

総額の目安は事業者や契約内容によって異なりますが、おおむね100万〜200万円程度(預託金の額によって変動)を見込んでおくとよいでしょう。

想いコーポレーショングループと株式会社NEXERが共同で終活に関心のある50代以上の男女600人を対象にアンケートを行った結果、終活に関する不安として「死後の手続きを頼める人がいない」と答えた方が全体の7.6%いらっしゃいました。

数字だけ見ると少ないように感じるかもしれませんが、本人にとっては重大な問題です。亡くなった後の周囲への連絡、お葬式、行政手続き、身の回りの整理など、死後の手続きを信頼できる人や専門家に頼んでおく契約が、死後事務委任契約です。

1.2 死後事務委任契約に必要な費用の詳細

死後事務委任契約を結ぶ際、専門家(司法書士・行政書士など)に依頼する場合は、契約書の文案作成料として数万〜30万円程度必要なのが一般的です。

依頼先の種類によっても異なり、士業(弁護士・司法書士・行政書士)への依頼は比較的高く、NPO法人や事業者(民間企業)への依頼は数万〜10万円程度と安価な傾向にあります。

また、事業者によっては入会金や年会費が発生するところもあります。一方、「心託(しんたく)サービス」を提供する一般社団法人 終活協議会では、月額費・年会費は無料で、基本的にプラン料金のみの明瞭な料金体系を設けています。

入会のハードルを低く抑えている点は、費用面での大きな強みといえます。

なお、複数の専門家にそれぞれ個別で依頼すると、窓口が分散して費用がかさむリスクがあります。一般社団法人 終活協議会のように、一つの窓口で対応してくれるサービスを選ぶと、手続きが円滑になるだけでなく、コスト管理もしやすくなります。

1.3 公正証書や謄本の作成に必要な費用の詳細

死後事務委任契約書の作成は任意ですが、トラブル防止の観点から、公正証書として作成することが強く推奨されています。

公正証書とは、公証人が関与して作成する公的な文書のことで、契約内容の改ざんを防ぎ、万一紛失した場合でも公証役場に保管されているため再発行が可能です。

公証役場に支払う手数料は、原則として約1万1,000円が基本です。ただし、契約に預託金など金銭の授受が含まれる場合は目的価額(公証人が手数料を算定する際の基準となる金額)が変動し、数万円程度となるケースもあります。

公証役場での正確な金額は事前に確認しておきましょう。このほか、謄本(契約書の写し)を取得する際には1枚あたり250円の謄本手数料が別途かかります。

費用はさほど高くないのに対して、得られる安心感は大きいといえます。

1.4 死後事務の遂行に必要な費用の詳細

実際に死後事務を執行する際の受任者への報酬は、依頼する内容・件数によって変わります。一般的な費用の目安は50〜100万円程度とされています。

以下に代表的な死後事務の相場を示します。

  • 行政機関への手続き(死亡届の提出など):1件あたり1万円前後
  • 葬儀の手配(連絡・手配のみ):5〜10万円程度
  • 喪主代行まで依頼する場合:20〜30万円程度
  • 埋葬・納骨の代行:5〜10万円程度
  • 賃貸住宅の解約手続き:5万円程度
  • 遺品整理:内容により変動

委任する範囲が広がるほど費用も増えます。あらかじめ「自分にとって本当に必要な事務はどれか」を整理してから依頼内容を決めると、コストの無駄を省けます。

1.5 預託金(実費)の詳細

預託金とは、死後事務に必要な実費(葬儀費用・病院への支払い・遺品整理費など)を、受任者があらかじめ預かっておくお金のことです。亡くなると同時に本人の銀行口座が凍結されるため、すぐに動ける資金として生前に預けておく仕組みです。

一般的な預託金の相場は100〜200万円程度とされています。ただし、何を委任するかによって大きく変動します。

たとえば直葬(お通夜・告別式を省いた火葬のみの葬儀)を選択した場合、葬儀費用の目安はおよそ20〜50万円程度に抑えられます。

一方、一般的なお葬式を希望する場合は100万円を超えることもあります。永代供養や遺品整理を手厚く行う場合はさらに上乗せされます。

「何を含めるか」によって預託金は変わるものと理解しておくと、自分のケースに合わせた現実的な金額が見えてきます。

使い切らなかった預託金は残余として相続財産に組み込まれるか、あらかじめ指定した先(自治体への寄付など)へ寄贈されます。

こちらの記事では、死後事務委任契約について解説しています。締結するメリット・デメリットや検討するタイミングを取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

2. 死後事務委任契約の費用を支払う方法

費用を支払う方法は、大きく分けて5つあります。それぞれに特徴があり、自分の状況や希望によって最適な選択肢が異なります。

「払えるかどうか」だけでなく「確実に安心して精算が完了するか」という視点で選ぶことが重要です。

2.1 預託金で精算する

最もオーソドックスな方法が、生前に受任者となる事業者へ預託金をまとめて預けておき、死後の手続き完了後に精算してもらう方法です。手続き完了後に支払いのトラブルが起きにくく、迅速に対応できる点が大きなメリットです。

一方で、事業者の倒産や預託金の流用リスクがゼロではない点も理解しておく必要があります。過去には、預かった預託金が適切に管理されずに問題になった事例も社会的に報告されています。

事業者を選ぶ際は、預託金が事業運営口座とは分離された信託口座で管理されているかどうかを確認することが不可欠です。

一般社団法人 終活協議会の「心託(しんたく)サービス」では、こうした資金管理体制を整えており、安心して預けられる環境づくりを徹底しています。預託金による精算を検討する際は、管理体制まで含めて事業者を吟味しましょう。

2.2 生命保険・死亡保険で精算する

生命保険の死亡保険金を死後事務の費用に充てる方法もあります。生前に保険に加入しておき、受任者を受取人に設定することで、死後に保険金から費用を精算してもらえます。

ただし、生命保険の受取人には原則として「2親等以内の血族または配偶者」という制限があり、第三者(専門家や法人)を受取人に設定するには遺言書を用いた対応が必要なケースもあります。

保険会社ごとに対応が異なるため、事前に専門家に相談することをおすすめします。

2.3 信託会社に精算してもらう

信託銀行などの信託会社に死後事務費用を信託財産として預け、死後に精算してもらう方法です。資金が分別管理されるため安全性が高く「安心を買う」選択肢として信頼性は高いといえます。

ただし、信託報酬というランニングコストが継続的に発生する点がデメリットです。

契約期間が長いほど費用がかさむため、長期的なコストシミュレーションを行ったうえで判断しましょう。

2.4 相続人に精算してもらう

自分が亡くなった後、相続人(親族)に費用を立て替えてもらい、遺産で精算してもらう方法です。

仕組みとしてはシンプルですが「身寄りがいない」「親族に頼りたくない」という方には現実的でないケースが多いでしょう。また、死後は本人の銀行口座が凍結されるため、相続手続きが完了するまで遺産に手をつけられません。

親族に費用を立て替えてもらう負担が発生するため、こうしたリスクを避けるうえでも生前に契約を完結させておくことが重要です。

2.5 遺言執行者に精算してもらう

遺言書で指定した遺言執行者が、死後に遺産の管理・処分を行い、その中から死後事務の費用を精算してもらう方法です。

財産処分の権限を持つ遺言執行者がいれば、預貯金の解約から費用の支払いまでスムーズに進めることができます。

死後事務委任契約と遺言書はセットで作成することが理想的です。死後の事務手続きは死後事務委任契約で、財産の承継は遺言書でカバーするという組み合わせで、万全の準備が整います。 弁護士や司法書士など専門家に相談しながら、両方を整えることをおすすめします。

3. 死後事務委任契約に必要な費用を抑えるには

費用を抑えたいと思うのは自然なことです。ただし「安ければよい」ということではありません。

「必要な準備を生前に済ませて事務負担を減らす」ことが、結果としてコスト削減につながるというのが基本的な考え方です。

ここでは具体的な方法を4つ紹介します。

3.1 生前にできる契約は済ませておく

死後事務の受任者に依頼する手続きの量が多いほど、報酬も高くなります。反対に、生前に自分でできる準備を済ませておけば、受任者への委任件数を減らすことができ、報酬の抑制につながります。

たとえば、葬儀社との生前予約(葬儀社と事前に希望内容・費用を確認し、予約しておくこと)を行っておけば、受任者は「予約内容の確認と実行」だけを行えばよいことになります。

このように事務の量を減らすことで、委任費用の節約が期待できます。

また、財産状況や各種契約(サブスクリプション・保険など)を整理してエンディングノートにまとめておくことも、受任者の手間を大幅に減らす有効な方法です。

3.2 必要最低限のことだけを委任する

死後事務委任契約では、委任する範囲を自由に設定できます。「自分では絶対にできないこと」に絞ることが、費用を抑える最も直接的な方法です。

具体的には、死亡届の提出・火葬の手配・行政機関への届け出など、本人以外が行わなければならない手続きを優先的に委任対象とします。

一方、遺品整理や各種サービスの解約などは、信頼できる友人・知人に任せられる場合もあります。

すべてをパッケージで委任するのではなく「必須の事務だけを絞って委任する」という発想で内容を組み立てると、費用を現実的な範囲に抑えられます。

3.3 地域の社会福祉協議会に相談する

一部の社会福祉協議会では、死後事務の支援サービスを提供しています。営利を目的としていないため、民間サービスに比べて費用を抑えやすいのが特徴です。

ただし、利用には年齢制限(65歳以上など)や所得制限が設けられているケースが多く、扱う死後事務の範囲も限定的です。あくまで「セーフティネット的な選択肢」であり、すべての方が利用できるわけではありません。 まずは地元の社会福祉協議会に問い合わせ、対象条件を確認することをおすすめします。

3.4 複数の業者から相見積もりを取る

費用の妥当性を判断するうえで、複数の事業者から見積もりを取ることは基本です。ただし、単に「安さ」で選ぶのではなく、以下の点を比較軸にしてください。

  • 実績年数と対応エリアの広さ
  • 預託金の管理方法(信託口座かどうか)
  • 窓口の一本化・専任担当者の有無
  • 弁護士・司法書士など専門家との連携体制

一般社団法人 終活協議会の「心託(しんたく)サービス」は、巣鴨のよろず相談所から始まり20年以上の実績を持ち、47都道府県に支部を展開しています。

終活の知識を持つ案内スタッフが一つの窓口で全てのお悩みに対応するため、複数の専門家に個別で依頼するより費用対効果が高く、安心感もあります。

ぜひ比較の基準として参考にしてください。

4. まとめ

死後事務委任契約に必要な費用は、契約書作成費・報酬・預託金を合わせて総額100〜200万円程度が一般的な目安です。

費用を抑えるには、生前にできる準備を済ませ、委任内容を絞り込み、複数の事業者を比較することが大切です。

とはいえ、大切なのはコストだけではありません。「自分の死後を安心して託せるか」という信頼性こそが最重要の判断基準です。

一般社団法人 終活協議会の「心託(しんたく)サービス」は、47都道府県対応・20年以上の実績・終活の知識を持つ案内スタッフによる安心の体制を整えています。

「万全プラン」では、葬儀・連絡・お墓・手続き・遺品整理・遺言・相続・公正証書など、ご逝去後に必要な手続きがすべて含まれます。

ご希望や状況に合わせて、ほかにもさまざまなプランのご提案が可能です。また、窓口は一本化しており、月額や年会費はかかりません。終活への疑問や不安も、まずは無料相談でお気軽にお問い合わせください。

監修

竹内義彦
竹内義彦一般社団法人 終活協議会 理事
1969年生まれ、大阪出身。
2012年にテレビで放送された特集番組を見て、興味本位で終活をスタート。終活に必要な知識やお役立ち情報を終活専門ブログで発信するが、全国から寄せられる相談の対応に個人での限界を感じ、自分以外にも終活の専門家(終活スペシャリスト)を増やすことを決意。現在は、終活ガイドという資格を通じて、終活スペシャリストを育成すると同時に、終活ガイドの皆さんが活動する基盤づくりを全国展開中。著書に「終活スペシャリストになろう」がある。

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