身元保証人になるなら知っておくべき法律『身元保証法』とは?

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老人ホームに入所する際など、高齢になるとさまざまなシーンで身元保証人が必要になります。
また、身元保証人は場合によって、身元を保証している方に変わってさまざまな請求や契約を結ぶ場合もあります。
そのため、身元保証に関して記されているのが『身元保証法』です。
この身元保証法は2020年4月に一部改定となりました。
今回は身元保証法についてや改定で変わった部分などをご紹介します。

身元保証人に関する法律『身元保証法』について

身元保証人に関する法律『身元保証法』についてご紹介していきます。

今回紹介するのは、身元保証法の中でも高齢者に関するもののみに絞っています。

  1. 身元保証契約の有効期限
    実はあまり、知られていませんが身元保証契約には有効期限が存在します。
    特に有効期限を決めていない場合は3年となり、有効期限を決める際でも最長は5年となっています。
    身元保証契約に関しては自動更新ができません。
    5年を過ぎてしまえば、仮に身元保証契約に「期間満了時に意義がない場合は更新する」となっていても無効になるので注意してください。
    では5年が過ぎたらどうなるのかですが、身元保証契約は更新ができます。
    改めて身元保証契約を結んでいる、老人ホームなどに行って手続きを行いましょう。
  2. 保証責任に制限がある
    高齢者の方がなにか老人ホームや病院に対して、損害などを出した場合、損害賠償金などの保証責任は身元保証人が負うことになります。
    高齢者の場合、あまりこういったことは起きませんが、仮に1,000万円の損害賠償金が発生した場合、この全額の保証責任が身元保証人にあるわけではありません。
    裁判所が合理的な金額を定めることになっています。
    しかし、故意の場合や身元保証人が保証人としての責務を怠った場合などは全額の支払い命令が出る可能性もあります。
    高齢者の身元保証人の場合、多くは家賃や老人ホーム、病院などの料金支払いや、死亡後の未支払い分の請求がされる場合が多いです。
    これは損害賠償金などではないため、基本的には全額の支払いをする必要があります。
  3. 身元保証人に不利益なものは無効になる
    当然では有りますが、身元保証人が結ぶ身元保証契約は身元保証法に則り定められています。
    契約を結んだ後でも、身元保証法に反する内容であり身元保証人にとって不利益になるものはすべて無効となります。
    これは身元保証人の保護を目的としており、不当な責任追及を避けることが可能です。

2020年4月に身元保証法が改定

身元保証法は2020年4月に約120年ぶりの改定が行われました。
それまでは身元保証法が定められた時と時代が変わりすぎて、現在にそぐわない法律もいくつかありました。
今回の改定で大きく変わったのは、「賠償額の上限金額を決める」点です。
それでは詳しく見ていきましょう。

賠償額の上限金額を決める

改定前は賠償額の上限額を決めずに、身元保証契約を結んでいました。
しかし、そうすると身元保証契約で負った賠償額で保証人が自己破産に追い込まれる事例があり、保証人を保護するために賠償額の上限金額が決められるようになりました。
この上限金額に関しては、老人ホームや病院側が決めることも可能ですが、低すぎれば老人ホームや病院側の負担が大きくなります。
しかし、上限金額が高すぎれば身元保証人になるリスクが増え、なかなか身元保証人になってくれる人がいないといった可能性もあります。
賠償額の上限金額に関しては、かなり慎重に定めなければいけません。
先程も触れましたが、上限金額を決めるのはあくまでも賠償額です。
老人ホームや病院の料金支払いに関しては該当しませんので、注意してください。

上限金額が決められていても全額支払うかは別

上記でも触れましたが、賠償額の上限は老人ホームや病院側が決めます。
仮に賠償額の上限金額を1,000万円で契約し、何らかの出来事が起きて1,000万もの賠償金を請求された場合、保証人は全額支払わなくても良いかもしれません。
契約上は1,000万円だとしても、最終的な支払い金額を決めるのは裁判所です。

  • 身元保証人になった経緯
  • 老人ホームや病院側の監督責任
  • 過失割合

裁判所はこれらを加味した上で、支払金額を決めます。
最高金額が1,000万円と言うだけであって、なにかあったら必ず上限金額の全額を支払わなければいけないわけではありません。
ただ、契約時にあまりにも高額な金額が記載してある場合は契約を結ぶ前に上限金額について話し合いをしてもいいでしょう。

まとめ

身元保証法についてや改定で変わった部分などをご紹介しました。
日常生活を送る上では、あまり触れることのない身元保証法ですが、今後親などの身元保証人になる可能性も十分にあります。
何かあった時にそんなことは知らないというわけには行きません。
法律はその時代背景に併せて、改正が行われます。
改定が行われたと聞いた際には、どんなところが変わったのか、自分にはどんな影響があるのか位は知っておきましょう。

身元保証人とは?〜保存版〜

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